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幽霊とタクシー

幽霊とタクシーの怖い話は、落語やコントの題材となるほどに有名な古典的な怖い話です。この話はかなり昔から伝わっているのですが、現代もなお場所を変えて受け継がれています。この幽霊とタクシーの関係には、いったいどのような背景があるのでしょうか?

「幽霊タクシーの怖い話」

タクシーは必要とあれば、最終電車が行った深夜の時間帯でも営業しているものです。そのため、怖い話に出会う確率が非常に高くなるようです。幽霊とタクシーの話が現役の怖い話としても伝わっているのは、そういった営業形態が念頭にあるからなのかもしれません。




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幽霊を乗せたタクシーの話

ある時、深夜営業していたタクシーが人気のない道または霊園の入り口付近で女性を乗せる。女性は生気のない顔で目的地を運転手に告げ、タクシーを走らせる。目的地までの道行きの中で、運転手はバックミラーを横目に乗客の女性に何度も話しかけるが、返事をしない。とうとう目的地についても返事はない。改めて運転手が振り返るとそこに女性の姿はなく、座っていたシートが濡れていただけだった。

タクシー自体が幽霊の話

ある人がタクシーに乗って帰ろうとしていたが、乗車拒否なのかなかなかタクシーが止まってくれない。何台目のタクシーが走り去った頃、少し年式の古いタクシーがようやく止まってくれた。運転手は人懐っこそうな笑顔と楽しい会話で家路までの道のりを楽しませてくれた。乗客が料金を払ってタクシーを降りると、もうタクシーの姿はない。後日、かろうじて覚えていた会社と運転手の名前を頼りに調べてみると、そのタクシーの運転手は既にこの世の人でなかったことを知る。

幽霊タクシーの話の源流は?

この二つの話が、「幽霊タクシーの怖い話」の基本形であると言えます。バリエーションとして、「『足りないから家から運賃を持ってくる』と伝えて戻ってこないので家に行ったら幽霊であったことを知らされる」、「タクシーではなくヒッチハイクで乗り込んでくる」などがあります。中には「乗り込んだホームレス風の男性が目的地に着くと「私は天使ガブリエルだ。人類は滅亡する!」と言って消えた」というものまであるのです。

日本だけではない「幽霊タクシーの怖い話」

日本で最初にタクシー会社が誕生したのは明治末期の1912年のことです。これ以前は、「乗合馬車」というタクシーとバスの役目を折半した馬車が交通手段として使用されていたのです。タクシーや乗合馬車は、もちろん日本独自の文化と言うわけではなく西洋から輸入されたものです。つまり、幽霊タクシーの話は日本のみならず海外にあってもおかしくないのです。それを裏付けるように、乗合馬車の時代にも幽霊の乗客が乗り込んできていたという記録が残されているのです。

地域性の出る幽霊タクシー

ただ、国民性や地域性というものが出るのか幽霊タクシーの話はどこの国も同じと言うわけではありません。例えば、ヒッチハイクが浸透しているアメリカでは幽霊ヒッチハイカーの話が幽霊タクシーの話の役割を果たしていて、タクシー自体が幽霊と言う話はほとんど聞かれないようです。ちゃんと目的地まで送ってくれるタクシー幽霊の話が存在しているのは日本のみのようで、国民性が如実に出ていると思えてしまいます。

なぜタクシーと幽霊が関係してくるのか?

幽霊タクシーの話は、日本だけでなく世界中に存在するワールドワイドな怖い話であるといえます。しかし、日本の怖い話の古典である「雨月物語」に収録された「菊花の約」では、「人は一日に百里も歩くことは出来ないが、魂魄は一日に千里を行く」と約束を守るために魂になってまで友人に会いに行く話があります。つまり、幽霊の状態であればわざわざタクシーに乗る必要はないのではないでしょうか? この疑問に答えがあるとしたら一つしかないでしょう。「それはお前さん、幽霊にはお足がない」……お後がよろしいようで。


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