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何でも心霊写真にしたがる人たち

学校行事の写真や卒業アルバムが配られると、まず友達と一緒に心霊写真を探したという経験がある人も多いのではないでしょうか。心霊写真はもっとも身近で、霊感の無い人にもわかりやすい怪異であるといえます。しかし、あなたが見つけた心霊写真は本当に心霊写真なのでしょうか?

心霊写真とカメラの関係を知る

心霊写真が知られるようになったのは、撮影時間が長く掛かる銀塩写真から瞬間的に撮影できる技術への移行が進んだ19世紀末のことです。カメラの原理自体は10世紀ごろに考案されていたのですが、19世紀に入るまで像を瞬間的に焼き付けて写真を作る技術は完成していなかったのです。写真技術の向上が始まった19世紀末、西洋の社交界で流行したのが降霊会だったのです。




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降霊会が心霊写真の元祖

降霊会は、霊媒と参加者が一心に念じることで霊を呼び出し質問し、霊にしか出来ないことをさせてみせるという、一種のエンターテイメントでした。当時の著名人にも降霊会の常連だったという人も少なく、作家のコナン・ドイルや発明王のエジソンも降霊会に参加していたという記録があります。この時代の心霊写真は、降霊会という裕福な社会的立場を確立した人たちが参加する場所を得て撮影されていたのです。

心霊写真ブームの興り

写真技術の向上によって、フィルム方式を採用したカメラが普及したことで心霊写真が世に広く知られるようになっていきました。1970年代に起きたオカルトブームは、心霊写真ブームといっても過言ではないほどに沢山の心霊写真が世に出ました。怖い話や怪談映画と違って、物語としてのオチが無く事実だけが示される心霊写真は誰が見てもわかる怖い話なのです。霊感があれば、写っているものが何を訴えているのかも判る心霊写真は、オカルトブームの寵児であったといえます。

低価格カメラブームが心霊写真に与えた影響

オカルトブームの波が引いて、オカルトが文化となり始めた1980年代半ばに新しいカメラが登場しました。それが「使い捨てカメラ」と呼ばれたレンズ付きフィルムです。撮影技術が無くても手軽に写真が取れる上に、重いカメラ本体を持ち歩かなくてもよいというレンズ付きフィルムは今までカメラを敬遠していた人たちにも広まっていきました。そして、今までよりも多くの心霊写真が撮影されるようになったのです。撮られる写真の絶対数が増えれば、その分心霊写真が撮られることも多くなるからです。

フィルムカメラからデジタルカメラへの移行の影響

ウィンドウズブームが起こった1995年ごろから、カメラの主力は徐々にデジタルカメラへと移行していきました。「撮ったその場で見られる」デジタルカメラは、フィルムを現像する必要があるフィルム式よりも手軽で、安定した画質が得られるのでカメラを敬遠していた人やパソコンを始める人に受け入れられ、カメラ業界のシェアの大部分を獲得したのです。このカメラの主流の移行は心霊写真にも影響を与えました。今までのように顔が映りこんでいるような心霊写真ではなく、「オーブ」と呼ばれる球状の光が写りこむ心霊写真が増えていったのです。

心霊写真の真贋とは

SF小説由来の言葉で「スタージョンの法則」というものがあります。これは「この世のすべてのもの90%はクズである」というもので、小説だけでなくすべてのものに適用できる格言といえます。もちろん、心霊写真もスタージョンの法則の例外ではありません。「心霊写真」として世に出ているものの90%は単純な見間違いであったり、捏造だったりするのです。

心霊写真の偽物とは

偽物の心霊写真は、いわゆる「フォトコラージュで作成されたもの」「単なる光学現象」「見間違い」などによって生み出されます。

フォトコラージュによる心霊写真

フォトコラージュは、元となる写真に素材を組み合わせることでまったく新しい写真作品を作り出す技術です。一昔前は専用の機材を用意できるデザイナーなどの専売特許だったのですが現代では、パソコンとフォトプリンターが普及したことでフォトコラージュがしやすくなっています。その為か、かなり精巧な心霊写真を捏造できるようになって来ています。

光学現象による心霊写真

近年話題になっている「オーブ」や、奇妙な光が写りこんだ心霊写真のほとんどは光学現象で説明できることが多いようです。室内で移りこむオーブの大半は、部屋の中の埃に光が反射したもので説明できます。また、光の加減や反射する素材があると色付きの光が映りこむことがあるようです。特にオーブは、テレビ番組などで「さまよっている霊魂が写りこんだもの」と言われているため、よく確かめないままに勘違いしてしまうことが多いのです。

見間違いによる心霊写真

人間は、意味や法則性の無いものからも顔や形と言った意味を見出そうとするものです。その為、波間や生い茂った葉に顔がある心霊写真を見つけてしまうことがあるのです。他にもカメラのストラップがレンズに引っかかって出来た、「蛇神が写りこんだ写真」と言った先入観の無さからも生まれる心霊写真があるのです。

残り10%の心霊写真とは

では、こうした偽物を排除していって残る心霊写真とはいったい何なのでしょうか? 光学現象や見間違いでは説明できないもの、その写真の前後に撮った写真との比較、ネガの確認などのいくつかの行程を踏んでいって、どうしても論理的に説明できない写真こそが本物の心霊写真といえます。

なぜ心霊写真を見つけようとするのか

心霊写真は、「誰にでもわかる怪異」が写りこんだ写真です。霊感の有無とは関係なく「これは変だ」「こんなものが写り込むはずは無い」と感じたら、それが心霊写真となるのです。では、なぜ人は心霊写真を探し出そうとするのでしょうか?

不安の解消

霊現象の中には家庭不和や経済的な問題と言った、現実的な問題を引き起こすものがあります。そういった現象を引き起こす霊は、写真に写り込むことがあるのです。そういった兆候が写りこんだ心霊写真を見つけ、しかるべき場所で処置をしてもらいたいと考える人も少なくありません。これは心理学的に言うところの逃避行動または代償行動です。「自分が不幸なのは心霊写真を撮ってしまったからだ」「不幸な現実から目を背けるために心霊写真を探す」という心理が働いているのです。

話題作り

友達同士で集まれば、自然と様々な話題が飛び出すものです。怖い話もそうした場で話される話題のひとつですが、現物があればもっと場が盛り上がります。心霊写真は、そういった場を盛り上げるためのツールでもあるのです。心霊写真を見つけようとするのには、「話の種になるだろう」という打算が働くこともあるのです。

金銭目的

オカルトブーム以降、「怖い話はお金になる」という考えがメディアだけでなく、メディアの受け取り手である私たちの間にも広まったように思います。もし、雑誌に掲載されるほどの心霊写真が手元にあったら、どう思うでしょうか。不安を感じた後、「この写真をどうするか」ということに考えが行くのが普通だと思います。テレビ番組や雑誌に投稿すれば霊能者による鑑定と写真の処分がしてもらえて、採用されれば謝礼をもらえる可能性だってあるのです。謝礼と言っても何千円程度の額ですが、小中学生にとっては貴重な収入源になるのです。これらの理由があって、心霊写真探しは行われていくのです。


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