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怖いものに「名前」を付ける意味

昔から伝えられている妖怪や怪現象、霊には名前が必ずつけられています。誰かが逝去すると「戒名」という仏さまの弟子としての名前が与えられます。なぜ、これほどに名前にこだわるのでしょうか?

名前の持つ力を知る

大抵のものには、名前があります。普段は「あれ」「それ」と言った指示代名詞で示されるものでも、正しい名前があるのです。名前を付けるという行為にはいったいどのような意味があるのでしょうか?




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名前は物の本質を表わす

そもそも、名前と言うものは物の本質を一言で表わすものです。太陽の巡りに向かうから「ひまわり」、鎌のような手を持っているから「カマキリ」と言ったように、名前には名前をつけられたものの本質が表れています。名前は、物の形や性質を結びつけて覚えるための効果を持っているのです。

呼んではならない名前

古代中国には、姓名のほかに「字(あざな)」という呼び名がありました。誰かの名を呼ぶときは姓と名、姓と字の組み合わせで呼ぶのが一般的だったのです。これは、人の名前というものは「その人の魂そのもの」を支配する力を持っていると信じられていたからなのです。中国だけでなく西洋や中東に伝わる伝説の中にも、悪魔の名を知ることが出来れば悪魔を支配できるという話があります。名前というものは、哲学で言う「真理」そのものでもあったのです。日本においては、このような名前を「忌み名」「真名」と言います

言葉の力・言霊

昔から言葉には力が宿っていると言われています。力が宿った言葉を「言霊(ことだま)」と言います。言霊が持つ力はとても強いものと言われています。例えば、ネガティブな言葉を口にすると不幸が寄ってくることがあります。これは、言霊がネガティブな意思に従って力を発揮したことによるものです。だからこそ、不平や不満があっても口にするなと言われてきたのです。負の感情がこもった言霊は自分だけでなく他人にも影響を与えるからです。

なぜ怪異に名前をつけてきたのか

では、妖怪や怪異などに名前を付けるのはなぜなのでしょうか?

本能的な恐怖を抑える

文明の無かった頃の人類が最も恐れていたのは、夜の闇です。何しろ、人間よりも強い肉食動物が普通に人間の生活圏で共存していた時代です。獣は夜の闇に紛れてやってくることがあるので、夜は危険と隣り合わせだったのです。文明を確立して生活圏から肉食動物を追い出した後も、人類は夜の闇を恐れていました。星明りしかない夜の闇の中から、得体の知れない何かが忍び寄ってくるような不安があるからです。このような本能的な恐怖を抑制するために、怪異に名前を与えていったのです。

名前の有無はどのような効果があるのか

怪異に名前を与えるということにはどのような効果があるのでしょうか。まず、名前そのものには、「そのものの本質」が表れています。つまり、名前を知れば本質を知ることに繋がるので危険を回避しやすくなります。第二に、名前の持つ「魂を支配する力」を利用すれば、名前の持ち主が自分に害を為そうとしてもそれを戒めることが出来ます。第三に名前があると言うことは、「闇に潜む得体の知れない存在」ではなく「既知の存在」となり恐怖心が薄れて、対処がしやすくなるのです。

名前を与えることの意味

要するに、怪異に名前を与えて妖怪や怪奇現象として既知のものにすることで人間は夜の闇の恐怖を克服してきたのです。ただ、名前を知っていても人間に大きな害を与えていた妖怪や怪奇現象も存在していたのは確かなことです。名前を知っていても、魂を支配する手段を知らなければ意味が無いのです。昔の人が怪異に名前を与えて妖怪などにしていったのは、「君子危うきに近寄らず」「三十六計逃げるにしかず」を徹底するための予防策だったのでしょう。


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